森大地個展「画家 森大地」について
2025年開催の森大地個展「画家 森大地」について説明させていただきます。
彼との出会いは友人のゴシックアーティスト「ロウズ&ギグルス」主催のパーティーでの事だった。一般では奇妙とも思えるメイクが馴染むその空間でどちらからどう声をかけたのか覚えていないのだが、森君と話をしだした。話をしている内に彼が絵描きだという事が分かり作品をInstagramで紹介してもらうと、そこには可愛くもあり賑やかで、でもどこか寂しげな絵が有りました。描き殴る様な表現の彼の絵は乱暴なそれではなく可愛げが有り人懐っこい匂いを醸し出しているように感じられ、即座に何か一緒にやりたいと思った私から展示の提案をし、二つ返事で了解をもらいました。
いつだって新しい何かを見つけた時はワクワクする。そして親子ほど年齢の離れた新しい才能に触れる時はさらにワクワクもするができる限りの事はしようと身が引き締まりました。短期間ではあるがこれから我々は時間と空間を共有して彼とパーティーを始めるのです。
森大地は愛知県名古屋市に生まれ幼少期から母親の影響により絵を描き始めました。母親が海外カルチャー好きだった事から海外の英語表記の絵本をよく読んでもらい、その影響で絵に英語などの文字が入る現在の作風が生まれてきました。そういった事から彼にとって絵だけではなく作品に配置される文字(言葉)も重要な要素となっています。
幼少の頃より周囲と馴染めずにいた彼に転機が訪れたのはコロナ渦からで、そこからポジティブに何でも自分がやろうと思う事はやっていこうと思ったようだ。シンプルだが常に人間は変わろうとはしない。今いる場所が良かれ悪かれ居心地が良くなってしまうのだ。その抜けの悪い空気が自然に育つものには死ぬのにも値する様な環境であったのかもしれない。そこを自ら打破しようとしたのだ。
時系列は前後するが、障害者施設職員、漫画家、サーカスのピエロ、演劇、お化け屋敷のお化けなど様々を通して「画家 森大地」は作られている。そして、常に生きる事への飽くなき努力(本来生きる事に努力がいるのもおかしな話なのだが)と注がれる愛。それは他者に対する愛だ。観るものが楽しくなり、優しくなる絵。閉塞感が充満する社会に、それでもあなたは大丈夫なんだと言い続ける「画家 森大地」。日々がしんどい、どうしたら良いのか分からない、、、そういった人こそ「画家 森大地」の絵を見てもらえたらと思っている。スーパーポジティブジャンキー「画家 森大地」関西初個展です。
是非ご高覧お願いいたします。
2025年1月
ギャラリーgreen&garden 繁道 大揮