
人形作家 花。
東北地方在住。19歳から風俗嬢でした。
風俗嬢であり人形作家であることを名乗って来ました。
自身が物心ついた時から惹かれていた日本の遊女や娼婦達をテーマにした作品を作り、それが似合う場所(遊郭跡やレトロラブホテル等)で人形撮影をするという独自の活動です。
人形制作との出会いは18年ぐらい前の30代前半です。
当時、田舎暮らしのシングルマザーで風俗業だった私の生活の中で、人形を作る時間は自身の癒しでもありました。美術の基礎を持たないどころか、学歴は中卒。
何も続いたことの無い私が人形制作だけはやめずにこれたのは、一つだけハッキリと目標があったからです。 それが”作品集を出す”こと、でした。
田舎生まれ育ち、家庭や周囲と馴染めない少女だった私にとって、街に出かけた時に立ち寄る書店で出会う美術や人形の美しい本達は憧れであり、寂しい現実を忘れて夢を見させてくれる存在でした。
「 私もいつか、自分の作品で誰かにとっての心の支えになりたい 」
制作をする中でそんな思いが起こったのです。
“何者かでありたい”という漠然とした欲求もありました。
特に、私のような名もなき低学歴の風俗嬢がそれを成し遂げることに意味があるのでは?と、当時から強く思えたのです。
大好きだった人形遊び、惹かれて仕方ない遊女達の存在、生活の為に入った風俗業‥それらが30代に入ってから偶然に結びつき、私の作家人生が始まったのですが、本名の地元での私、風俗の源氏名の私、人形作家の花、常に3つの私がいる状態で、それぞれの場では他の世界の私を内緒にして打ち明けること無く暮らして来ました。
人形作品も販売はせず作品集だけを目標として、何も後ろ盾を持たない私の挑戦は続いたのです。
作品集の中に人形と共に登場するのは、風俗業で出会った私と関係の深い男性達。
私的な時間に撮った写真はどんどん溜まっていきました。
・風俗嬢だった私が遊女人形を作り続け、
・遊廓跡やレトロラブホで作品を自分で撮影する。
・人形と共に登場するのは風俗業で出会った人。
・写真に添えた“名もなき女達の物語”も自分の中から生み出したもの。
・人形は自己の投影 昔の遊女達と現代の風俗嬢である私に共通する思いを表した物語。
この作品集の内容は物語というフィクションでありながら、風俗嬢だった私の人生そのものでもあります。
名もなき女が命懸けで唯一無二をやり遂げました。
2015よりsnsで作家活動の発信を開始すると、様々なお声がけはありましたが、拘りの強い私は中々夢を叶えるチャンスを掴めず、風俗嬢と名乗ることでトラブルもあったりと、夢の作品集までの道のりは簡単ではなく、挫けそうにもなりましたが、
諦めきれずに発信を続ける事により繋がれた方々から励まされ、アトリエサード様よりいただけたご縁で、
2025年に初の作品集「遊びめ人形」の出版が叶いました。
発売記念個展を2025の10月に東京で開催すると、たくさんの方にご高覧いただけました。
私の展示は常に物語性のあるインスタレーションに拘りがあります。
関西在住の方々からの、会場に行きたかったとの声を受け、京都でも生で世界観を味わってもらいたくて開催を決めました。
写真の中の”ヒトガタ”に、自分自身や思い出の中の誰かを写し身として投影する事により、本を開いてくれた誰かの心に寄り添えたら良いな、と願っています。
物言わぬ人形という存在には、そんな力があると信じています。
是非、多くの方に会場で実際に私の世界観を味わっていただきたいです。




